空気イスで月見 趣味ブログ

偏ってる系偏屈オタク 好きなものは好き

歯ぁ食いしばれ!!!!『推しの子』1話観た

推しの子1話だけ観た。マジで1話しか観てないからこの先覚悟が決まって2話以降を観たらここに書いたことが全部ひっくり返る可能性あるけど、それはそれで面白いから今の時点で思ったことを書く。

 

オタクの身で見るにはめちゃくちゃ覚悟のいるお話でしたし、Twitter中毒患者やってる身としてもめちゃくちゃ覚悟のいるお話でしたね~……それが何となくわかってたから観てなかったんだけどね……

 

ものすごいネタバレをするので歯を食いしばってほしいけれども、「推し」のアイちゃんが死んでしまうシーンを見て、セリフを聞いて、すっごく悲しくて悔しかった一方でアイちゃんよかったね、強くて美しくてアイドルって最高だな愛だわという感想を抱いた自分もおり、というかそっちの方が強かった自分気持ち悪いな今まで一体何を見てた??という気持ち悪さがめちゃくちゃあり落ち込んでいる。

相手は生身の人間だってルビーちゃんも言ってたじゃん?????母親幻想を抱くなってアイちゃんも言ってたじゃん?????

 

↑みたいなキャラのセリフを通したカウンターパンチは作中にもありつつも、SNSを批判したかと思えばネット上の「推し」との交流を肯定するような描写があったり、そもそもofそもそもだが推しの子供に転生してウハウハライフという発想が人間をしっかりと消費していたりもして(アクアくんは踏みとどまろうとしていたけれども)、芸能界の残酷な面を描きながらも、その内部のハラスメントでは?な言動は「当たり前」なものとしてさらっと流されていたり、風刺的なところはあるけれど、批判に徹するわけでもなくむしろ肯定するような感じすらあるのかなーと

 

これは完全に憶測だけど、作者の方は昨今流行りの「推し」とファンの関係を批判したい、というような思いは特に強くなく、舞台装置として単に利用していて、否定も肯定もするつもりはないんだろうか……でもこれをそのまま「在る」ものとして描くには現実に取返しのつかないことが起こりすぎているよなあ、とも思い、この作品を「コンテンツ」として消費することにめちゃくちゃ迷いがある。いや面白かったんだけど。すごい泣いたけど。シャツの袖の色変わるぐらい泣いたけど。

 

ここから復讐ものになっていくのなら、なんか幼女戦記みたいな戦略ものになるのかなあみたいな変な想像もしつつ、ただアクアとルビーの前世の話が絡まないわけもなく、そうすると二人の関係性ってやっぱりファン同士というところから抜けがたくもあり、そうするとアイちゃんの亡くなった2話以降、やっぱりアイちゃんもう偶像にしかなりえないのでは…でも兄弟にとってはお母さんでもあるし……

 

1話でもアイドルは人間か?偶像か?みたいな二元論と、そう割り切れないオタク心理・アイドルの胸中が描かれていたし、なんというか悩みどころである。

アイちゃんを刺したオタクは、アイちゃんが自分の思う偶像ではないのならば殺してしまえという大層身勝手な頭をしているので到底許せないのだが、それを許し受け入れ理想のスターでいてくれたアイちゃんの言葉は、果たして偶像だからこその発言なのか?その言葉が説得力をもつのはやっぱり彼女がスターだからなんだけど、アイちゃんは血の通った人間で、周りのみんなにきれいな夢を見せるというスタンスは彼女が貫いた生き方ではないの?

そのあと犯人が自殺したのも、アイは偶像ではなくて、血の通った一人の人間として生きていた、自分にすら向き合ってくれていた現実のだれかを殺してしまったのだということを理解してしまったからではないのかなあ。それともアイはやっぱり「アイドル」だったと思ったからなのかなあ。両方だと思うんだよなあ。襲った後アイちゃんがあの言葉を言わなければ犯人は自殺しなかったと思う。でもそれを言えちゃうアイちゃんはやっぱスターなんだよなあ。

 

2話以降、マジでお話がどっちにいくのかわからなくて(転生ものにマジで舵を切るのか?アイドル論なのか?アイちゃんは偶像にすぎないのか?視聴者オタクをさらなる悩みのうちに立たせるのか?)ぜんっっっぜん観る覚悟が決まらない。

落ち着いたら観る。たぶん。